【資格を持っている先生と呼ばれる人たち】

PPF

【ネイリストという資格】

先日ネイルサロンに久しぶりに行って参りました。

家の近くにある「サロン」をネットで調べて行ったのですが、そこは「サロン」と言って良いのか?
という感想を私に与えました。ネイリストが口にするのは、作業に必要なことのみです。
皆咳をし、鼻をすすっています。

覇気というものを一切感じられず、こちらが話しかけても話は長続きしません。
私の担当だけがそうなわけではなく、そこは何かを作成している工場のように無駄口が一切聞こえてきません。

以前私が通っていたお茶が出てきて、コミュニケーションを積極的に図ってくるサロンとは違う場所のようでした。価格が安いから仕方がないと言ってしまえばそこまでですが、では価格破壊に悩む美容室はどうか。と比べてみると、美容室はどんなに安価であっても、コミュニケーションを図ろうと努力をしています。

【ネイリストと美容師の違い】

美容師になるには国家資格が必要です。高校時代にどんなに遊びほうけていた若者であっても、ロットの巻き方やカットの仕方などの技術を学び、はさみという刃物や、カラー材、パーマ液などの薬剤を扱う立場になるということで座位の学びも必要になります。技術的なことが出来なければ残って練習をさせられるという日々が少なくても2年間続き国家試験を通り面接をして美容室にて仕事をすることになります。

一方ネイリストになるには?と検索してみると「3ヶ月でなれる」という触れ込みの広告ページが最初に上がってきます。その次にネイル業界で一世風靡した黒崎えり子さんのサロンのスクールが「最短20日でネイリストになれる」という触れ込みで上がってきます。資格取得の相場はだいたい30万円で3ヶ月くらいのようです。

美しいものが好きな女性や細かい作業が好きな女性が割りと簡単に職業に出来る業種と言って良いでしょう。
しかし、簡単になれる業界はその資格そのものに行き詰まりを見せます。沢山のネイリストを排出し、競合が一気に増え、価格破壊を起こし、それでも止まることが出来ないから、資格を与える側に回ることで安定を求めます。「資格ビジネス」の最たるものではないでしょうか。

【士業】

ネイリストが悪いと言っているのではありません。顧客になる私たちから見れば、とてもあり難い時代になりました。私が最初「スカルプティング」と言われる素材でネイルをしてもらったときの値段は今でも忘れません。3万3千円です。それに比べ今は3,000円~5,000円くらいでそこそこの技術を提供してもらえます。

ただ、その職業の人たちはその分待遇を落とし、時給を減らすことになっていきます。

このように昨今「資格ビジネス」が盛んに行われ、安易に発行される資格が乱交していますが、
それとは一線を画する資格を持った人たちは今でも一目を置かれています。

名刺交換をしたときに「弁護士」だとか「医師」だと言われたら、多少なりとも尊敬をしたり
一目置く気持ちになってしまう人は少なくないはずです。

その背景には「簡単に取れない資格」を持っている人。という印象があるからでしょう。

以前知人にコンサルをしながら、弁護士を目指していた方がいたのですが、覚えることが多いから
講義の音声を倍速で聞いていると言っていました。

大学を出て、司法試験に合格をする。並大抵のことではないでしょう。

数名の方が弁護士になるところを見てきましたが、尊敬せざるを得ない努力とポテンシャルです。

医師も同じです。人より多く大学に通い、知識と技術を要する職業です。外では一目置かれても内情は忙しく日々学び、日々現場、プライベートを楽しむことが出来ない大学病院の医師たちは少なくありません。

【仕事の始まり】

人から一目置かれる立場を与えられる「士業」「師業」の方々は、人の命や生活に多大な影響を及ぼす立場となることで、資格を取得し職業となってから、忙しさは加速していきます。

日々変容する情報を入れ続けなければなりません。その職業に就くために生徒時代から学び続け、大学に入ってからは資格のために学び、次はその社会で貢献し続けるために学ぶわけです。

医師であれば、そこにいれば仕事があるので、どんな仏頂面をしていようが、「あの先生コミュ症でしょう!」と言われても生きていくことが出来ます。

しかしながら、「士業」と言われる人は何ら保証がない状態が続くことも特別なことではありません。事務所に入れば良いと言われても、その事務所を運営している先生も自身で仕事を取ってきているわけですから、医師のような安定はありません。また、入ってからもコミュニケーション能力がなければ企業からのクレームが起きたり、解任されることもあります。順調に進んでいっても、結果的に独立することで自身の魅力で仕事を受注していくことが第一の仕事となります。

今まで資格を取るために必死に学び続けてきたゴールは、新たなスタートということです。

 

【未来を切り開く努力】

今までは学ぶことで目的に向かうことが出来ました。「合格するための知識」と「実力を発揮するための自信」を長い間身に付けてきたわけですから、他のことをしている余裕などありません。しかし社会に出てみると「営業力」が必要なことに気がつきます。「支援者」が必要なことも理解出来ます。

ただ、士業の方々と話をしてみると、真面目、融通が利かない、地味、コミュニケーション能力に欠けている。
と感じる方々は少なくありません。「先生」と言われて祭り上げられていた時代はもう終わり、せっかく頑張って取った資格なのに、昔のように安泰と言える収入を得ている人がいないのが士業の実情でしょう。

皆さん志を持ち、真面目に勉強してきた人です。そんな人たちがもっと実力を発揮して、社会のために仕事をして欲しいと願います。何より「目的のために努力できる」というのがこの方々の強みです。その努力を少し違う方向に向けて、あと少し頑張って欲しいと思います。

今までのインプットの努力を「アウトプットの能力」を身につけるに変換して、あと少し努力をして欲しいと思います。それは今までしてきたことと異なるから、苦手と感じる人もいるでしょう。自分には不向きだと感じる人も少なくないでしょう。しかしながら、今まで彼らがしてきた努力に比べれば、大したことないのが事実です。あと少し頑張って、志と思いを社会に飛び立たせて欲しいと願います。

「士業の志と思いを仕事に繋げる方法」
https://peraichi.com/landing_pages/view/gcc0001

タイトルとURLをコピーしました